エフさんの名作「なぜ銅の剣までしか売らないんですか?」
マルが道中の町で体験すること、銅の剣までしか売られない理由が大変勉強になりました
なぜ銅から、社会や世の道理をよく考えることができます

僕が最も勉強になった話を、本記事で紹介します
※あらすじの後から内容(ネタバレ)を含みます
あらすじ
商人見習いのマルは、ずっと疑問に思っていた。
なぜ、最初の町には銅の剣までしか売っていないのか。国は勇者一行に魔王討伐を命じておきながら強い装備を与えないのか。
今年の勇者は、マルの弟に決まった。弟を失うのは嫌だ。だから、旅をすることにした。
世界の謎を、ほどくために
感想 物事には表と裏があり、表裏一体である
なぜ銅から最も勉強になったのは「表と裏。表裏一体」であることだ。
僕が一番好きな話を伝えたい。それは、3つ目ハイフの町の話だ
ハイフは他の町と違い、高級品であるはずの砂糖が流通しており、町も綺麗である
夢のようなハイフの町が実現できているのは、モグラを奴隷にした労働のおかげであった
低賃金な労働のおかげで、コストを抑えて砂糖を作ることができ、儲けがあるから汚水用水路を作ることができた。
つまり、裏で誰かの犠牲があって、恩恵をあずかることができている
「今さら砂糖を捨てられるか?(中略)
なぜ銅の剣までしか売らないんですか? 引用p147
魔物奴隷が安価で労働をしてくれるから、自分たちも安くて豊かな生活を送れるわけだろう。その豊かさを捨てるなんて、人間には不可能だ。だからこの町には奴隷みたいな存在が必要なんだ」
物事の裏と表を強烈に感じた。チューリップで大儲けして喜んだマルに、店主が「で、誰が損をしたんだい?」という言葉も強くよぎった
「魔物奴隷・・・・・ひどい商売です。読んでいて胸が痛みました。しかし、それによって現在の社会が成立しているのも事実でしょう。奴隷に限らず、この社会は誰かの犠牲によってギリギリで成立しているのです。それも、忘れないでください。」
なぜ銅の剣までしか売らないんですか? 引用p180
奴隷のような扱いは確かに悪であるが、恩恵が大きいから一概に「悪い!」と言えないのがもどかしい。
マルも自分の作った世界が正しかったのか悩んでいました。
表は出自に関係なく、能力があれば貧民にもチャンスがある社会。だが裏は、素質や才能に恵まれなかった者にどれだけ冷淡であるか
表があれば裏もある。表裏一体。
この世の理をなぜ銅からよく学びました
これからの生き方
なぜ銅から学んで変わった、これからの生き方をまとめ
- 表の良さだけでなく、裏も知る
- 表と裏のバランスを考えて、行動を決める
- 裏への感謝を忘れずに生きる
お肉やお魚はおいしい。食べられるのは、代わりに命を犠牲にしているからだ。そして、生きることができている
いろんな視点から見ることを教えてくれた「エフ」さんに感謝します



裏があって、恩恵があることを忘れてはならないし、感謝する